大豆蛋白質の予備加熱が食肉蛋白質と大豆蛋白質の相互作用に及ぼす影響
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概要
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大豆蛋白質の予備加熱が食肉蛋白質と大豆蛋白質の相互作用に対する影響を知るため,いろいろの強さで予備加熱した大豆酸沈殿蛋白質(以後単に大豆蛋白質と略)と鶏ひき肉の混合物の加熱時における物性を検討した.予備加熱をしない大豆蛋白質とひき肉の混合物のゲル強度,ヤング率,保水力は,いずれも低い値しか示さなかったが,予備加熱した大豆蛋白質とひき肉の混合物のそれらの値は,予備加熱時間の増加とともに増加した.それらの値は予備加熱の初期段階(0〜4分)では急速に増加したが,4分以後のゲル強度の増加割合は低くなり,ヤング率と保水力の増加はほとんどなく,一定となった,混合物を加熱したとぎに分離してくる液汁中の蛋白質の量は,予備加熱が進むに従って減少した.大豆蛋白質中のスルフドリル基の量は,予備加熱時間が4分までは増加したが,4分以後は急速に減少した.混合試料の物理的性質は,予備加熱の初期段階(0〜4分)において大豆蛋白質のスルフドリル基量と関連があったが,4分以後はそれらの関係が認められなかった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
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