NMRによる茶葉水分の状態分析
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概要
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冬期から一番茶収穫期の茶樹体内の水の動態を明らかにするため,核磁気共鳴法により茶葉内の水の緩和時間を測定した。得られた結果は,下記の通りであった。<BR>5月上旬の一番茶収穫期では,自由水の比率の日内変動が水分含量の日内変動よりも大きかった。また自由水の比率は,心>新葉>越冬葉であり,活発な生理的活動を行っている部位に活性の水が多いことを示した。越冬葉の自由水は昼低下し,夜には増加したが,心では朝,自由水が多く,夜低かった。<BR>葉内水の運動性の季節的変動は,3月上旬から5月上旬にかけて芽は水分含量,自由水の比率ともに上昇している。<BR>これに対して越冬葉は,12月から3月まで水分含量,自由水の比率ともにほとんど変化しないが,5月には自由水の比率は大きく低下した。<BR>自由水の比率の変動は,葉の生理的役割,樹体内水分保持などと密接な関係があると考察された。
- 日本茶業技術協会の論文
著者
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