家畜の労役生理に関する研究 : VII. 前労役の有無が,和牛の休息時Oxygen Pulseならびに一定労役(試験労役) 開始初期の脈搏曲線の型に及ぼす影響
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概要
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黒毛和種の成牝牛4頭を用い,前労役(けん引抵抗:体重の15%,水平胴引き,歩速:1.0m/sec.,労役時間:40分,牛用トレッドミル使用)の有無が,体重1kg当たりのoxygen (O2) pulseならびに一定の試験労役(けん引抵抗:15%B.W.)の初期の脈搏曲線の型に及ぼす影響を調べて,次の結果をえた.1. 休息時のO2 pulseは0.040〜0.058cc/kg,平均0.051cc/kgであるが,前労役の終了後1時間目には0.033〜0.054cc/kg,平均0.047cc/kgとなり,約92%に低下した.2. 前労役終了1時間後に一定の試験労役を課した場合は,前労役なしに試験労役を課した場合と比べて,試験労役の初期の脈搏曲線の型に差異があり,前労役を課した場合には,疲労型に近い型を示した.以上の結果から,和牛の場合でも,前回行なつた山羊と同じく,体重1kg当たりのO2 pulseの大小,ならびに一定の試験労役の初期における脈搏曲線の型によつて,疲労度の判定または役用能力の検定が,ある程度できるものと思われる.
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