日本の牛乳における乳酸菌の分布およびその性質に関する研究 : VI. 牛乳乳酸菌の分類と分布について(その二)
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概要
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わが国の生乳を,全国にわたつて一年間収集して,その試料から乳酸菌を分離したが,その分離菌株について主要な形態学的および生理的性質の検索を行ない,菌種を同定した.同定菌種は,季節的および地理的分布ないし出現率を明きらかにし,各菌株の分類学的な諸性質に検討を加えた.その結果,最も高い出現率を示した菌種はStreptococcus lactisであつて,全体の33.3%を占め,Str.faecalis 14.9%, Lactobacillus casei 13.8%がこれに次ぐ.以下,L.acidophilus, Str.cremoris, L.plantarumの順で出現し,Leuconostoc属は比較的少なかつた.乳房炎菌,L.bulgaricus,ヘテロ発酵桿菌は,ほとんど,または全く分離されず,偏性嫌気性菌も出現率が低かつた.これらの菌種は,季節的にも,地理的にも,ある程度出現度が異なる.一般的傾向として,同定菌種には,いずれも典型的な性質を有する菌株が少なく,変異株がかなり多く認められた.
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