日本の牛乳における乳酸菌の分布およびその性質に関する研究 : I 関東地方の牛乳について
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概要
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関東地方の各地28カ所から集めた生牛乳試料82個から,25°培養低温性分離,45°培養高温性分離および加熱後培養高温性分離の方法により,乳酸菌を培養淘汰し, 分離用特殊寒天培地平板培養によつて,138株の菌株を 分離した。これらをまず形態および生理学的性質により整理して,68株を選定した。次に各菌株についてその性 質を検討し,BERGEYおよびその他の文献による分類と 照合した結果,ここに選定した68株の菌株は,次のごと きtypeに分類されるごとを確かめた。Str. lactis 41.0. %,Str. cremoris 1.5%, Str. thermolactis 1.5%, Str. thermophilus 7.4%, Str. faecalis 5.9%, Lb. acidophilus 11.8%, Lb. lactis 1.5%, Lb. casei 1.5 %, Lb. thermophilus 1.5%, Leuc. citrovorum 1.5 %. Micrococcus 16.2%, Staphylococus 5.9%,その他2.9%。ただしこの中に典型的なStr. cremoris, Lb.bulgaricus, Lb. caseiは見られなかつた。また関東各地の牛乳において,乳酸菌の分布状態はほとんど同じようである。ただし南方の小島(青ケ島)の牛乳においては多少異なり,やや高温性の菌種にかたよつている。
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