肥育牛における絶水の生理的影響について
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概要
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肥育牛の管理における給水の重要性を考えるために,暑熱時あるいは寒冷時の絶水によって起こる若干の生理反応を検討した.結果は次の通りで,1. 絶水期には,夏•冬を問わず,体重,飼料摂取量,呼吸数,熱発生量は減少し,ヘマトクリット,ヘモグロビン,血清蛋白およびNEFAは増加した.特にNEFAの増加は特異的であった.一方,夏期には,直腸温および窒素摂取量に対する尿中窒素排出割合が増加した.さらに,尿量および糞中水分は,夏期は同じように減少したが,冬期は糞中水分の減少が大きかった.2. 冬期に絶水後,飲水を開始すると,熱発生量,呼吸数および心拍数が増加した.また,背部皮膚温は低下しないが,脚温は2〜3時間にわたり低温を示した.3. 諸生理項目の日内変動は,夏期の呼吸数および皮膚温,冬期の皮膚温については,飲水の有無にかかわらず気温の推移と似た傾向を示した.夏期の絶水時の直腸温の変動は,気温のピークよりずれを示した.絶水時の熱発生量の変動は,夏および冬期とも絶水の影響と考えられる推移を示した.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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