環状オリゴ糖‘シクロデキストリン’の自己集合によるナノおよびマイクロ構造体の形成と機能
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概要
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環状オリゴ糖‘シクロデキストリン’の自己集合により形成されるナノおよびマイクロ構造体に関する研究が、超分子化学ならびに材料科学の分野で最近注目されている。シクロデキストリン(CD)は、結晶中あるいは水中で種々の集合形態をとる。特に、γ-CDのチャンネル状(筒状)集合体から、マクロキューブやマイクロロッドなどの興味深い構造体が形成される。これらのγ-CD集合体を用いることで、これまで不可能と考えられてきた油中での分子包接が実現できる。さらに、γ-CDをチャンネル状に集合させることで油中での分散安定性が飛躍的に向上し、油や有機溶媒に対するゲル化剤としても機能する。本稿では、CDの自己集合によるナノおよびマイクロ構造体の形成挙動とそれらの構造体の機能について紹介する。