加工食品中の動物用医薬品迅速一斉試験法の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
動物用医薬品は,その使用が省令により厳密に規制されているにもかかわらず,さまざまな食品における検出事例が報告されており,迅速で精度の高い検査法の開発と規制強化が強く望まれている.本研究では,ガラスビーズを用いた前処理およびバッチ精製を基にした加工食品中の動物用医薬品の一斉分析法を検討した.EDTA-2Na存在下でガラスビーズを用いて試料から動物用医薬品を抽出し,抽出液に固相充填剤を加えて精製することにより,多数の試料を迅速かつ簡便に前処理することが可能となった.また,抽出溶媒を検討し,テトラサイクリン系抗生物質を含む動物用医薬品一斉分析法を確立した.添加回収試験を実施したところ,検討した69成分中60成分以上が,回収率70〜120%,変動係数25% 未満,定量下限値は0.01μg/g (S/N≥10)で定量可能だった.以上より,本法は迅速な動物用医薬品一斉試験法として有用であると考えられた.
著者
-
宮崎 元伸
さいたま市健康科学研究センター
-
井上 豊
さいたま市健康科学研究センター
-
吉田 絵美子
さいたま市健康科学研究センター 生活科学課
-
渋谷 孝博
さいたま市健康科学研究センター 生活科学課
-
黒川 千恵子
さいたま市健康科学研究センター 生活科学課
-
山本 善彦
独立行政法人国立病院機構 仙台医療センター
関連論文
- 要介護度別平均余命の概算
- 乳および乳製品中のテトラサイクリン系抗生物質を含めた動物用医薬品一斉分析の検討
- 12.医療費の自己負担増による高血圧症患者と糖尿病患者の受診行動への影響(平成14年度日本産業衛生学会九州地方会)(地方会・研究会記録)
- 2007年4月から7月にかけてのさいたま市における麻しん流行の疫学的研究
- 在宅医療により家庭から排出される感染性廃棄物の処理に関する実態調査研究
- 炭鉱夫における粉塵曝露と喫煙に関する肺がんのリスク
- プラスチック系医療用具の構成素材と医療機関におけるプラスチック系感染性廃棄物の処理に関する検討
- 福岡県における主要死因死亡の地域差,1988〜1996年--第3報 脳血管疾患死亡
- 福岡県内の農村地域におけるヘリコバクター・ピロリ感染について
- さいたま市で分離された腸管出血性大腸菌O157:H7の遺伝子解析
- 非肥満学生の血清レプチンレベル:体脂肪,血圧,血清脂質,身体活動および食習慣との関連
- 学生の血清レプチンレベル : 食行動との関連
- 高齢者における長期入院・入所率の男女格差
- 血清アディポネクチン濃度と高血圧症発症の関連に関する前向き研究
- Helicobacter pylori の Cytotoxin-associated gene A (CagA) 陽性株感染および生活習慣と慢性萎縮性胃炎との関係
- B305 中高年労働者におけるHbA1cレベル : 飲酒、喫煙および肥満歴との関連
- 中高年労働者の血清レプチンレベル : 食行動との関連
- ヘリコバクター・ピロリ感染と虚血性心疾患との関係
- 加工食品中の動物用医薬品迅速一斉試験法の検討
- 分散固相抽出および多機能カラムを用いたGC-MS/MSによる畜産物中の残留農薬一斉分析法