筋電図情報を取り入れた最適化手法により推定した歩行時の筋張力の妥当性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
筋電図情報を取り入れた最適化手法(EAO)により推定した筋張力は高い妥当性が報告されているものの,すべての筋からの筋電図の導出が必要であった.本研究では筋電図を貼付していない腸腰筋の筋活動に従来の最適化手法(OPT)により推定した筋張力を用いる方法を発案し,この方法により推定した歩行時の下肢筋の筋張力の妥当性を検証した.健常男性5名は5試行の歩行を実施した.モデルは下肢3関節,矢状面の11筋とし,そのうち8筋の筋電図を測定した.推定筋張力と筋電図の波形的な一致度としてPearsonの相関係数を求めた結果,r=0.74〜0.84と高い一致度であった.腸腰筋の筋張力にはモデル化していない他の筋の張力が含まれていると考えられたが,本研究の筋張力の組み合わせは関節モーメントを満たしており,腸腰筋以外では筋電図との波形的な一致度が良好であったことにより,間接的に腸腰筋の妥当性を示唆していると考えられた.
著者
-
田中 悠也
新潟医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科
-
江原 義弘
新潟医療福祉大学 義肢装具自立支援学科
-
古川 勝弥
新潟医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科
-
水澤 一樹
新潟医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科
-
江原 義弘
新潟医療福祉大学 義肢装具自律支援学科
関連論文
- 筋疲労課題中における大脳皮質感覚運動野領域のヘモグロビン濃度変化について : 近赤外分光イメージング装置による検討
- 筋電図との一致度を指標とした筋張力推定における最良パラメーターの探索
- 筋電図情報を取り入れた最適化手法により推定した歩行時の筋張力の妥当性
- 重心動揺計では重心を評価しているか?
- 静的立位姿勢保持におけるバランス評価指標の相互関係
- 筋電図を用いて推定した筋張力の妥当性の検証 (第30回バイオメカニズム学術講演会 SOBIM2009 予稿集)
- 筋張力の推定におけるパラメーターの影響
- 滑り易い床面における滑らないための歩行様式
- 128 膝関節伸展可動域,Q-angleと大腿四頭筋セッティングにおける筋活動との関係(骨・関節系理学療法,一般演題(ポスター発表演題),第43回日本理学療法学術大会)
- 歩行動作における主働筋と拮抗筋のモーメント推定の試み