確定診断に難渋した縦隔内膵仮性嚢胞の一治験例
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概要
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症例は64歳男性.1年前に多量の左胸水と左無気肺で入院.好酸球増多を認める煉瓦色の胸水であり,好酸球性肺炎として原因検索をしたが確定診断に至らなかった.保存的治療は不可能と判断し,胸腔鏡下ドレナージ術を施行し,血気胸と診断した.術後,胸水貯留が続くため,胸膜癒着療法を施行し軽快した.胸水の再貯留は認めず1年経過したが,発熱,喀血を認め再入院した.胸腹部CTでは右胸水と,膵体部から後縦隔まで広がる嚢胞を認め,チューブドレナージ術を施行した.術中造影で嚢胞腔は膵体部背側まで確認でき,排液は煉瓦色透明,漿液性で,アミラーゼ値は101,000IU/Lであった.以上より,縦隔内膵仮性嚢胞と診断した.全身状態改善後,待機的に嚢胞空腸吻合術,Roux-en-Y再建を施行した.腹部症状を伴わない膵炎の胸腔内病変は,その診断,治療に難渋することがあり,鑑別診断の一つとして考慮する必要がある.
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