胸部腫瘍に対するFDG-PET/CTで偶然発見した背部弾性線維腫の臨床的検討
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概要
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目的.悪性腫瘍を有する症例に18F-fluorodeoxyglucose positron emission tomography(FDG-PET)で集積を呈する背部弾性線維腫が偶然発見された場合,転移病巣との鑑別が問題となることがある.背部弾性線維腫のFDG-PET/CTの報告は少ないため,FDG-PET/CTで発見した背部弾性線維腫の臨床的検討を行った.方法.肺癌,転移性肺腫瘍,縦隔腫瘍など胸部腫瘍の評価のためFDG-PET/CTを行った306例をレトロスペクティブに検討した.背部弾性線維腫はCT所見より検出し,背部弾性線維腫を有する症例と有さない症例の臨床背景を比較し,PET所見を検討した.結果.306例中16例(5.2%)に背部弾性線維腫を認めた.性別は女性10例,男性6例,年齢は55歳から82歳(平均71.6歳)であった.弾性線維腫を認めない群に比べ有意に女性に多く(p=0.0177),高齢者に多い傾向であった(p=0.0587).弾性線維腫を認めた16例中8例(31病変中15病変)で弾性線維腫にFDGの集積を認めた.Maximum standardized uptake value(SUVmax)を測定した5症例9病変では2.0〜2.9(平均2.3)の集積を認めた.結論.背部弾性線維腫でもFDG集積を呈することを認識することで,必要のない生検や切除を回避でき,また必要以上に患者へ不安を与えることもないと考える.
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