数学モデルからみた無文字社会における人体尺系の構造
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概要
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東南アジアをはじめ世界各地にはいまだに文字を使用しない社会・コミュニティが数多く分布している. この社会においては, 民族独自の伝統的な人体尺が今なお使用され, 身体とモノを結ぶ不可欠なインターフェースの一つとなっている. この論文では, 「カレン人の人体尺系」とル・コルビジェの「モデュロール」の数学モデルの比較を通じて一つの無文字社会と西欧社会における人体尺系に潜む共通性を探求した. その結果, カレン社会に伝承され, 現在もなお使用されている人体尺系は, 指数関数で表現できる尺度系であり, 近代建築学が理想的な人体尺系「モデュロール」として喧伝し, 実際に 20 世紀に, 世界中で建築された文化財的建築において用いられた尺度とほぼ共通の尺度システムであるということが検証された.
著者
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大澤 清二
Otsuma Women's University, Institute of Human Culture Studies, Behavioral Epidemiology
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下田 敦子
Otsuma Women's University, Institute of Human Culture Studies, Behavioral Epidemiology
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下田 敦子
Otsuma Women's University, Institute of Human Culture Studies, Behavioral Epidemiology