術前同時併用化学放射線療法と外科切除が有効であった肺原発多形癌の1例

概要

背景.肺原発多形癌は,術前診断が困難で,標準的治療も確立されていない予後不良な疾患である.症例.43歳女性.2007年7月右腋窩から背部への疼痛を主訴に近医受診.胸部異常陰影を指摘され当院紹介受診となった.画像所見より胸壁浸潤を伴う肺悪性腫瘍を疑い経気管支生検を施行.巨細胞を含む癌細胞からなる肉腫様癌の可能性があるとの病理組織所見を得た.全身検索では転移を認めず,胸壁浸潤を伴う肺原発多形癌(cT3N0M0,stage IIB)と術前診断し,CDDP(80 mg/m2 day 1)+VNR(20 mg/m2 days 1,8) 3コースと同時放射線治療40 Gy/20 Frを行った.腫瘍はほぼ消失し治療効果はPRと判定した.手術は右上葉切除+第3〜6肋骨合併切除+ND2aとComposix Meshによる胸壁再建を行った.術後病理組織所見では第4肋骨と第4肋間筋および同部の肥厚した胸膜内とその胸膜直下の肺内に残存する腫瘍組織を認めた.術後経過は良好で術後10日目に退院,術後2年3ヶ月現在無再発生存中である.結論.術前同時併用化学放射線療法と外科切除が有効であった1例を報告した.予後不良な肺原発多形癌であるが,集学的治療の確立により予後の改善が期待できると考える.

著者

増田 大介 石切生喜病院呼吸器センター
西田 達 石切生喜病院呼吸器センター
伊東 友好 石切生喜病院呼吸器センター
南 謙一 石切生喜病院呼吸器センター
小林 大起 石切生喜病院呼吸器センター
西田 達 石切生喜病院 呼吸器センター
増田 大介 石切生喜病院 呼吸器センター
藤井 祥貴 石切生喜病院 呼吸器センター
藤井 祥貴 石切生喜病院呼吸器センター
小林 大起 石切生喜病院
南 謙一 石切生喜病院

関連論文

▼もっと見る