排水中の動植物性油脂回収による費用・CO2削減効果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
飲食店・食品加工場,清掃業者,地方自治体を対象にアンケートを行い,グリストラップの清掃頻度と費用,排水中の動植物性油脂を利用したCO 2排出量の削減をともなうエネルギー利用の可能性,公共下水道の建設・維持管理について検討を行った.飲食店・食品加工場は,動植物性油脂を含む排水に対する問題意識が低いが,グリストラップ清掃業者や地方自治体は,このような排水に対して高い問題意識があった.排水管の閉塞による追加的な維持管理費用や,環境汚染による社会的費用を,動植物性油脂を排出していた飲食店・食品加工場が負担することになれば,油脂回収装置の導入が進む可能性があることが示された.また,油脂回収装置によって回収できた油脂によって,CO 2排出量の削減をともなうエネルギー利用が可能であれば,油脂回収装置の導入経費の削減に寄与できることが示された.さらに,公共下水道を管理する地方自治体の立場からみれば,排水中の動植物性油脂が引き起こす公共下水道の閉塞を改善するためには,現在の下水道を改善するよりも,排出側のモラルを向上させるととともに,排出規制を厳しくしたほうが効果的であることが明らかとなった.
論文 | ランダム
- II-C-19 wilms' 腫瘍の病理組織学的検討 (II) : 血管侵襲の検索法及び評価法
- 摩擦要素を考慮した電動射出成形機の高精度センサレス力制御
- Techno Scope 研究が進む体心立方系チタン合金
- ひといき 私の独り言 大学と社会との関わりについて--阪大を良くする為に
- 平成21年度大阪大学工業会賞受賞研究 量子ビーム装置へのイオン液体導入によるマイクロ・ナノ構造体作製法の開発