FDG-PETでSUV maxが高値を示し,臨床病期IV期肺癌との鑑別を要した非結核性抗酸菌症の1例

概要

81歳男性,2008年健診の胸部X線写真で右肺尖部に3.5cm大の腫瘤影を認めたため前医を受診した.気管支鏡を施行したが,肺癌の診断は得られず,また両側の副腎腫大も認めたため,診断治療目的に当院紹介受診となった.単純CTで右肺尖部に腫瘤影,右肺門リンパ節腫脹,両側副腎腫大を認めた.FDG-PETでも同部位に異常集積を認めたため,副腎転移を伴う右上葉肺癌 cT3N1M1 stage IVであり手術適応はないと考えられた.化学療法を施行するため,組織型を決定する目的でCT-ガイド下針生検を施行したが,非乾酪性類上皮肉芽腫を認めたのみで,肉芽腫の原因は不明であった.確定診断の目的で胸腔鏡下右上葉部分切除術を施行した.病理組織診断は類上皮肉芽腫であった.切除肺組織の3週目の培養でMycobacterium aviumが陽性であったことより,非結核性抗酸菌症と診断した.画像診断のみで診断せず,外科的生検が有用な症例もあると考えられる.

著者

河野 匡 虎の門病院呼吸器センター外科
藤森 賢 虎の門病院呼吸器センター外科
吉屋 智晴 虎の門病院呼吸器センター外科
藤井 まりえ 虎の門病院 呼吸器センター外科
藤井 まりえ 虎の門病院 呼吸器センター外科

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