トリアセテートホローファイバーダイアライザーFB-UHの蛋白結合型尿毒素の除去能:ポリスルホンダイアライザーAPS-MDとの比較
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概要
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通常の血液透析では,蛋白結合型尿毒素やカルボニル化合物は除去が困難である.14例の血液透析患者において,インドキシル硫酸(IS)とペントシジン(PEN)の除去能をトリアセテートダイアライザーFB-UHとポリスルホンダイアライザーAPS-MDで比較した.同一条件下で両ダイアライザーを各々3か月間クロスオーバーで使用し,各セッションの最終週に検査を施行した.小分子物質の除去率はダイアライザー間で差がなく,β2-ミクログロブリンの除去量はFB-UHでAPS-MDより多かった.ISとPENの除去率は,いずれもFB-UHでAPS-MDより大きかった(54±3%対34±3%,p<0.05;20±5%対11±4%,p<0.05).透析廃液へのアルブミン漏出量はFB-UHでAPS-MDより多く(2.6±1.2 g対1.3±0.2 g,p<0.05),FB-UHではペントシジンの除去率はアルブミン漏出量との間に正の相関関係(r=0.56,p<0.05)を認めた.FB-UHは小分子量物質とともに蛋白結合型物質の除去に優れ,その優れた除去能にはアルブミンと結合して存在するインドキシル硫酸とペントシジンの一部が廃液中に濾過されることが寄与するものと考えられた.
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