国立台湾大学所蔵のブヌン族人骨のミトコンドリアDNA分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
歴史時代と現代の台湾原住民の関係について考察する目的で,国立台湾大学が所蔵する台湾原住民ブヌン族の古人骨試料からDNAを抽出し,ミトコンドリアDNAの分析を行った。合計で34体分の肋骨サンプルを実験に用い,最終的に25体で塩基配列データを得た。全体で15のハプロタイプを区別したが,特定のハプロタイプが多数を占めると言うことはなく,多様性が保たれていることが判明した。次にハプログループ頻度を用いて現代の原住民8集団との系統関係を解析した。その結果,今回のサンプルは現代のブヌン集団に最も近縁であることが示され,少なくともブヌン族では歴史時代からの遺伝的な特徴が,そのまま保存されていることが証明された。また各集団の遺伝的な関係は,基本的には地理的な近縁関係を反映していることも明らかとなった。今回の研究は,これらのサンプルに解析できる量のDNAが保存されていることを明らかにし,博物館・大学に収蔵されている人骨試料が,現在では収集が困難になりつつある原住民のDNAサンプルの供給源としても大きな価値があることを証明した。
論文 | ランダム
- pH測定装置 (精度化進む公害測定・分析機器)
- シアン濃度の分析・測定機器 (公害分析・測定の実際とその問題点(特集))
- 工場排水BODなどの自動測定 (公害関係機器分析計について(特集))
- 副腎皮質ステロイド剤長期投与を受けたネフロ-ゼ症候群患児の身長発育調査
- Vibrio harveyi の発育に対する V. alginolyticus の阻害作用