SrTiO_3とCaTiO_3のTi-K XANESスペクトルにおける低エネルギーピークの起源
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概要
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SrTiO3とCaTiO3のTi-K XANESスペクトルの低エネルギー部分はメインピークと吸収端前ピークB、Cからなる。われわれは L2連続状態波動関数を取り入れたDV Xα法を用いて、これらのピークの帰属を行った。このDV Xα法をモデルクラスター[TiO6M8(TiO5)6M24]20+(M=SrまたはCa)に適用することにより、これらのピークの相対位置と強度を再現することに成功した。これらのピークはすべて、チタン原子の1s電子から同じチタン原子のp型原子軌道関数 (AO) への遷移であることがわかった。一般に、モデルクラスターの中心のチタン原子のp型AOはその周囲の原子のさまざまなAOと混合する。このように、典型的なペロブスカイト型チタン酸塩であるSrTiO3とCaTiO3のメインピークと吸収端前ピークの起源を単一の理論的枠組みの中で矛盾なく説明することができた。
- 日本コンピュータ化学会の論文
- 2004-03-15
著者
-
藤田 昌樹
静岡大学理学部化学科
-
中松 博英
京都大学化学研究所
-
杉原 淳
湘南工科大学材料工学科
-
相原 惇一
静岡大学理学部化学科
-
関根 理香
静岡大学理学部化学科
-
中松 博英
京都大学科学研究所
-
杉原 淳
湘南工科大学工学部マテリアル工学科
-
杉原 淳
相模工業大学工学部材料工学科
-
相原 惇一
静岡大学理学部
-
杉原 淳
湘南工科大
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