D過剩半月紋蠶と重い形蠶の交雜より生ずる三重い形蠶の生殖器異常に就て
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概要
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(1) D 過剩半月紋蠶は♀支4号(姫)×♂白竜(形, 伴性油)のF2から発見した突然変異体で, 形斑紋の外, 第4環節にも一対の半月紋を有するものである。本種は斑紋に関しては木暮及田中の過剩肢過剩半月紋蠶と類似するものであるが, 過剩肢の発現度の低い事に於て木暮 のそれと著しく異り, 田中のそれに稍近い。(2) D過剩半月紋蠶は其 Sib に於て過剩半月紋蠶と形蠶とを2:1に分離するが之れは過剩半月紋因子 ED が P に対しては優性であるが致死作用に関しては劣性で, Homo の個体は催青期に於て致死される事に依つて理解された。(3) 重い形蠶 (ECa) とD 過剩半月紋蠶 (ED) との交雜からは D, Ca, D/Ca 及形の4種を2:2:1:2に分離するが此分離比は ECa と ED とが複対遺傳子である事に依つて理解される。(4) 重い形蠶と D 過剩半月紋蠶の交雜によつて分離する四種の蛾の内 D, Ca 及形は産卵上何等の異常も示さないが, D/Ca は生殖不能を示す。(5) D/Ca の生殖不能の原因は雌蛾生殖内器の異常に基くものであり, 其卵巣は正常の発育を遂げて居るが, 左右輸卵管が一本に癒着して盲管となつて体内に遊離して居るる事が認められる。(6) D/Ca 雌蛾が斯くの如き陷を現わすのは D, Ca 両因子の共同作用に依るものと思われる。何となれば D 及 Ca に於ては斯くの如き個体を示さないからである。
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