遺伝的背景や性, 週齢がマウスに対するルブラトキシンBの毒性に与える影響
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概要
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毒性学研究のよりよいモデル動物を開発するため, マウスを用いて遺伝的背景や性, 週齢がルブラトキシンBの毒性に与える影響を検討した. ルブラトキシンBによる24時間処理の結果, 肝障害の指標である血清中のアラニンアミノトランスフェラーゼ (ALT) 活性がC3H/HeとBALB/c, DBA/2, C57BL/6で上昇した. その上昇はC3H/Heで最も顕著であった. また, 血糖値もC3H/Heで最も低かった. ルブラトキシンBによる上記バイオマーカーの変化は, 雌より雄で明らかだった. ルブラトキシンBの24時間処理による血清中のALT値の上昇は, 6週齢に比べて9週齢と12週齢のほうが高く, 血糖値に対するルブラトキシンBの影響は9週齢で最も顕著であった. 我々は, 遺伝的背景や性, 週齢がルブラトキシンBの毒性発現に関与すること, そして我々が試した中でC3H/Heの雄の9週齢のマウスが最も感受性が高いこと, を示した. さらに, ルブラトキシンB処理したマウスの肝臓は脂肪肝になっており, 脂肪肝で蓄積される典型的な脂肪である中性脂肪含量はコントロールに比べてルブラトキシンB処理マウスの肝臓で高かった.
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