ヒト白血病細胞におけるポリADPリボース合成酵素活性
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概要
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ポリADPリボース合成酵素の検討をヒト末梢血リンパ球を用いて行った。対象は慢性骨髄炎白血病(CML)13例,その急性転化例(CML-BC)15例,球性骨髄性白血病(AML)4例,慢性リンパ球性白血病(CLL)2例,急性リンパ球性白血病(ALL)10例,成人T細胞白血病(ATL)2例および健常者46例であった。ポリADPリボース合成酵素の測定は酵素活性の測定に加え,イムノアッセイによる定量を行った。酵素活性はDNA損傷を与えない条件での活性(basal activity)と,DNaseによりDNA損傷を与えた場合の酵素活性(DNAse-responsive activity)を求めた。その結果,AML,ALL,CML-BC患者の末梢血リンパ球は健常者やCML患者の末梢血リンパ球に比較して本酵素活性,酵素量ともに著明に増加していた。酵素活性と酵素量の相関はDNase-responsiveとの間でr=0.72と高い相関を示したが,basal activityと酵素量の相関はr=0.29と低かった。これらの結果から,ヒト白血病細胞でのポリADPリボース合成酵素活性の発現には酵素量だけでなく様々な要因が関与している事が示唆された。
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