アミノ酸ベンジルエステルのp-トシレートから塩酸塩を調製するための改良法
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概要
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遊離のグリシンベンジルエステル,あるいはその塩酸塩は,それのフェニルスルホン酸塩からトリエチルアミンで処理することによって得られるが1),p-トシレートからはこの方法ではほとんど得られない。しかし,グリシンベンジルエステル・p-トシレートの方が容易に2)かつ安価に得られるので,このものから遊離化できる簡便な方法があればより好都合であると考えられる。最近Benoitonら4)は,同じくグリシン及び他の2,3のアミノ酸について,それらのp-トシレートから対応する塩酸塩を調整するための改良簡便法を報告した。それによると,中輪反応は水溶液中で行われるのであるが,収率は必ずしも好ましくはない。そこで我々は上記の方法1)で,トリエチルアミンの代りに,より塩基性の強いテトラメチルグアニジンを用いて行ったところ,グリシンベンジルエステルのp-トシレートがほぼ定量的に塩酸塩に変換されうることを認めた。なお,他のアミノ酸についてもp-トシレートは容易に得られるものであるが2),これからも同様テトラメチルグアニジンにより簡便に相当するアミノ酸ベンジルエステルの塩酸塩に変換できることを示した。
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