標準予防策が消化器外科手術患者における新規MRSA検出率に与える効果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
【目的】標準予防策が消化器外科手術におけるmethicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) 検出率に与える効果を明らかにする. 【対象・方法】当科にて2009年4月から2011年3月までに消化器外科手術が施行された636例 (2009年度320例, 2010年度316例) を対象とした. 外科病棟では院内感染対策強化の一環として2010年4月から標準予防策の教育指導・遵守を徹底して行ってきた. 研究期間中に細菌培養検査にて新規にMRSAが検出された患者を抽出し, 新規MRSA検出率を算出した. 年度別に術後合併症発生率, 新規MRSA検出率を比較検討した. 【結果】2009年度の術後合併症は148例 (46%) に発生し, 2010年度は126例 (40%) に発生していた (P =0.110). 2009年度の新規MRSA検出件数は37例 (12%) であったのに対し, 2010年度は20例 (6%) であり, 2010年度の新規MRSA検出率は有意に減少した (P =0.026). 【結論】標準予防策の徹底は, 消化器外科手術患者における新規MRSA検出率を減少させる効果がある.
- 新潟医学会の論文
新潟医学会 | 論文
- 中耳真珠腫の種々相
- 鼓室成形術の進歩と乳突腔の処理
- 201Tlによる心筋イメ-ジングの定量的評価--冠拡張剤ニトログリセリン,ジピリダモ-ル,ニフェディピン201Tlの心筋とり込みへの影響について
- 本態性高血圧(高血圧性心不全) (高血圧の基礎と臨床)
- 高熱とレ線上Avascular Areaを示した腎癌の一剖検例(臨床病理検討会)