ED tube による経管栄養治療が奏功した上腸間膜動脈症候群の1例
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概要
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【症例】77歳男性. 胃切除術の既往あり. 【経過】腹痛, 嘔吐を主訴に夜間診療所を受診後に, 当院の救急外来へ紹介された. 精査の結果癒着性腸閉塞と診断され入院. 保存的治療を開始した. 症状の改善が見られないため, 12日目に癒着剥離術を行った. 術後に経口摂取を開始したところ嘔吐が出現. 消化管造影検査にて上腸間膜動脈症候群と診断された. Elememtal diet (ED) tubeを挿入し, 経腸栄養剤の投与を開始すると, 体重が徐々に増加し嘔吐症状は消失した. 経口摂取開始後も症状の再燃はなかった. 【考察】長期禁食による栄養状態低下が原因と考えられる上腸間膜動脈症候群の1例を経験した. 経鼻的に栄養チューブを挿入し, 栄養剤を投与することにより再手術を回避し得た. 【結語】上腸間膜動脈症候群の保存的治療において経鼻栄養チューブによる栄養剤投与は有用と考えられた.
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