関東甲信越ブロックにおけるHIV感染症患者への相談体制の現状と課題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
関東甲信越の拠点病院及び協力病院で治療を受けている感染者に対して, 2005年6月~11月末までアンケート調査を実施した. そして, 有効回答数182について, HIV感染者の心理面の特徴を, 心理社会的課題及び抑うつ感, 不安感を中心に調べた. さらに, 相談体制の整備が, 心理社会的課題の問題解決に効果を及ぼすか検討した. その結果, HIV感染者は, さまざま心理社会的課題について悩みを抱いており, また, HIV感染者は抑うつ感や不安感を抱きやすいことが示唆された. そして, このHIV感染者の抑うつ感や不安感に, 各々の中にある心理社会的課題が一要因として影響を及ぼしていることが明らかになった. さらに, ある心理社会的課題の悩みが生じた際, 実際に相談した人達は, 相談しなかった人達に比べ, 抑うつスコアや不安スコアが低いことが明らかになった. 今回の結果から, 心理社会的な課題について相談できる体制を整えることが, HIV感染者の抑うつ感や不安感を軽減することを通して, HIV感染者の精神的健康を保つ一助となる可能性が高いと思われる.
- 新潟医学会の論文
新潟医学会 | 論文
- 中耳真珠腫の種々相
- 鼓室成形術の進歩と乳突腔の処理
- 201Tlによる心筋イメ-ジングの定量的評価--冠拡張剤ニトログリセリン,ジピリダモ-ル,ニフェディピン201Tlの心筋とり込みへの影響について
- 本態性高血圧(高血圧性心不全) (高血圧の基礎と臨床)
- 高熱とレ線上Avascular Areaを示した腎癌の一剖検例(臨床病理検討会)