当院における抗MRSA薬の使用状況 : TDMと適正使用について
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概要
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新潟大学医歯学総合病院感染管理部では, カルバペネム系薬および抗MRSA薬について電子カルテを利用した届け出制の導入を予定している. 中でも抗MRSA薬については積極的な血中濃度測定や使用量の調節について主治医に連絡していくことを計画している. そこで当院における抗MRSA薬の使用, TDM実施の現状を把握する為に, 2007年4月1日から2008年3月31日での抗MRSA薬使用状況をretrospectiveに調査した. 1年間で476 (重複を含む) 例が抗MRSA薬を使用していたが, MRSAの検出例は全体で30.1%であった. またテイコプラニン, 塩酸バンコマイシン, 硫酸アルベカシンに対してTDMを実施している症例は各々42.2%, 62.8%, 13.0%と国内他施設と比較すると低い傾向にあった. テイコプラニンについては有効性を担保する意味から, より積極的な血中濃度測定や十分量を使用することを周知していくことが大切であろう.
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