飼料用米の給与が黒毛和種の肥育成績に及ぼす影響
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概要
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配合飼料の0,15,30%を粗粉砕した飼料用米で代替し,肥育成績,胃液性状,枝肉及び肉質成績を検討した。30%及び15%代替した区は,1日平均増体重(D。G)0。80kgで対照区0。94kgに比べ少なかった。枝肉成績は,枝肉重量とばらの厚さ以外は同等であった。肉質成績では不飽和脂肪酸の割合は30%区が65。8%,15%区が67。0%,対照区が63。0%となった。また,オレイン酸の割合は30%区が55。8%,15%区が57。1%,対照区が52。4%となった。脂肪の融点は,30%区が30。8℃,15%区が28。3℃,対照区が31。0℃となった。また,せん断力価は30%区が12。98,15%区が11。09,対照区が14。40となった。胃液性状,血液性状からルーメンアシドーシスを起こすことはなく,健康状態を保っていた。そのため,黒毛和種去勢牛において濃厚飼料を30%まで飼料用米で代替しても健康状態に影響しないことが推察された。以上のことから,飼料用米を給与した区は,肉は軟らかく,食味性の高い傾向にあると示唆された。
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