低耐凍性ウシ精子に対するリノール酸アルブミンと長期平衡の効果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
健康状態や乗駕欲および凍結前の精液性状は異常ないが,凍結後の精子運動性が極端に低下する種雄牛が存在する。本研究では,低耐凍性精子に対する凍結希釈液へのリノール酸アルブミン(LAA)添加と長期間平衡の効果を検討した。低耐凍性を示す種雄牛Aの精液を採取し,1次希釈液時に1mg/mlのLAAを添加して処理した。そして,4℃での平衡時間を30時間にすることで,有意に高い運動率が得られた。この精液を用いて体外受精および人工授精を行い,正常な受精能を確認し,産子も得られた。以上より,凍結用希釈液にLAAを添加し,30時間低温平衡することで,低耐凍性を示す凍結融解後のウシ精子運動性を改善する可能性が示唆された。また,この精子は正常な受精能力と個体発生能力を有し,凍結精液の生産性向上に有効であると考えられる。
- 秋田県農林水産技術センター畜産試験場の論文
秋田県農林水産技術センター畜産試験場 | 論文
- 地域内有機質資源を活用した持続的農業生産技術の確立(第3報)連用3年目
- 地域内有機質資源を活用した持続的農業生産技術の確立(第2報)連用2年目
- 牛の乳汁中体細胞数減少に対するビタミンC, Eの効果(第1報)
- 地域内有機資源を活用した持続的農業生産技術の確立--堆肥と化学肥料の組合せ技術の検討
- 未利用木質資源を原料とする飼料の開発に関する研究(第2報)シイタケ廃菌床を活用した乳用種去勢牛の肥育試験