アマニ給与が豚の発育および肉質に与える効果(1)
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概要
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佐々木ら(2006)はアマニを給与することにより消費者の健康志向ニーズに対応できる豚肉生産技術を確立した。本技術を生かしながら,機械化された農場での技術導入を促進する目的で,低濃度肥育後期給与技術の開発に取り組んだ。その結果,背脂肪内層の脂肪酸組成において,既に確立した技術である5%3W区に比較して,2%後期区のα-リノレン酸割合はやや少なく,3%後期区ではやや多いという結果が出たことから,肥育後期に給与するアマニの添加率については2%から3%の間で,前報告とほぼ同等のα-リノレン酸割合を有する豚肉生産が可能となることが示唆された。今回の試験結果により,肥育後期への飼料切替時期に配合割合を少なくしたアマニを含む飼料に切り替えても,DG,飼料要求率,枝肉成績および肉質に有意な影響を与えることなく,脂肪酸組成のみを有意に変化させることが可能であることが示された。したがって,本試験結果でのアマニの給与法は機械化された農場への技術導入の上で有効な方法と考えられる。
- 秋田県農林水産技術センター畜産試験場の論文
秋田県農林水産技術センター畜産試験場 | 論文
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