黒毛和種肥育牛におけるビタミンC給与効果の実証試験(1)

概要

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我々は,これまでに黒毛和種肥育牛へのビタミンC(VC)剤給与試験を行い,肥育中期(14～19ヵ月齢)でのVC剤給与が肉質改善に有効であると報告してきた。現在,この技術を生産現場へ速やかに普及するため,当場での基礎試験,フィールドでの実証試験を行いデータを蓄積している。今回は,基礎試験(試験1)として,VC剤給与による血漿中VC濃度の経時的変化を調査した。また実証試験1(試験2)として,県内の肥育農家5軒の協力を得て,黒毛和種肥育牛142頭を対象に,VC剤給与による血漿中VC濃度の変化および枝肉成績への効果を調査した。結果,(1)試験1において,VC剤給与に伴う血漿中VC濃度は,給与6時間後から値が上昇し,12時間後まで高い値で推移した。(2)試験2において,試験牛の血漿中VC濃度は,VC剤給与区(VC区)では給与前と同程度の値で推移し,無給与区(対照区)では月齢経過に伴い値が低下した。(3)試験2において,各農家のVC区における血漿中VC濃度は,飼養形態によりその変動に特徴が見られた。(4)試験2において,産肉成績は,枝肉重量,バラの厚さ(P
秋田県農林水産技術センター畜産試験場の論文