外来種ヨーロッパザラボヤAscidiella aspersa(Mueller,1776)の生物学的特徴と簡易識別および同定について
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概要
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北日本のホタテガイ養殖漁場で漁業被害をもたらしている外来種ヨーロッパザラボヤについて,生物学的知見を整理し,形態学的な手法による在来種との簡易識別および同定方法を検索表としてまとめた。これは北海道産の標本の観察により,(1)被嚢外観から在来類似種との識別は困難であること,(2)筋膜体外観から在来類似種との簡易識別が可能であること,(3)筋膜体内部の観察により,正確な同定ができることを確認し,(2),(3)を体系的に整理したものである。ヨーロッパザラボヤは新たな海域での漁業被害発生が懸念されており,正確かつ迅速な同定により,定着防止あるいは漁業被害軽減のための対策を講じることが望まれる。
- 北海道立水産試験場の論文
北海道立水産試験場 | 論文
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