スイートコーン・レタスのマルチ輪作栽培における畦内条施肥機を用いた減化学肥料栽培技術
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概要
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スイートコーン・レタスのマルチ輪作栽培においてマルチ同時畝立て条施肥機を使用し、作物直下に条施肥することで窒素施肥量を慣行栽培の5割削減する減化学肥料栽培技術について検討した。1。マルチ同時畝立て条施肥機と施薬機を併用することで、施肥作業、畝立て作業、マルチ作業および施薬作業を同時に行うことが可能であり、作業の省力化が図れた。2。スイートコーン・レタスのマルチ輪作栽培において、慣行の牛糞堆肥2t施用条件下で、スイートコーンでは配合肥料(速効性窒素:緩効性窒素=3:7、リニア70日タイプ)、レタスで配合肥料(速効性窒素:緩効性窒素=3:7、リニア30日タイプ)を施肥し、条施肥機で作物直下6cmの位置に局所施肥(条施肥)すると、大分県窒素基準施肥量スイートコーン25㎏/10a、レタス/10a)に対して5割の削減が可能である。3。条施肥により根の分布は、スイートコーン、レタスともに、施肥直下に根が深くまで伸びており、地上部の生育や養分吸収に好影響を与え、5割減肥でも慣行栽培と同等のN、P2O5、K2Oの吸収が可能となる。4。マルチ栽培を慣行としたスイートコーン、レタスの輪作栽培体系で、両品目ともに条施肥機を利用した施肥量の削減が可能であった。以上のことから、スイートコーン・レタスのマルチ輪作栽培では、牛糞堆肥2t施用条件下で、マルチ同時畝立て条施肥機を使用し被覆肥料配合肥料を全量基肥で局所施肥(条施肥)すると、作業の省力化と5割減肥が可能であり、すでに検証されている無マルチ栽培のハクサイ、キャベツ、ダイコンの条施肥による減化学肥料栽培と併せて、条施肥機の汎用性を高め、効率的な利用ができた。
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大分県農林水産研究指導センター | 論文
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