晩播栽培において多収で淡色味噌に好適なダイズ新品種「あきまろ」の育成
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概要
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「あきまろ」は1995年に長野県中信農業試験場(現・長野県野菜花き試験場,旧農林水産省大豆育種指定試験地)において,難裂莢性で草姿を改良した品種の育成を目標に,「東山系T683」(後の東山195号)を母,「東山系T762」を父とした人工交配を行い,2000年にF5系統の中から選抜された「東山系X864」を近畿中国四国農業研究センター大豆育種研究近中四サブチームへ移管し,以後,当サブチームにおいて選抜・固定を図り,育成した品種である。本品種は生態型が秋大豆型で,晩播栽培において「フクユタカ」より多収である。ダイズモザイクウイルスのA,BおよびA2系統に抵抗性である。最下着莢節位高が高く,コンバイン収穫時の汚粒が軽減できる。子実の種皮色と臍色は"黄",粒大は"やや大"で,外観品質が良好である。加工面では淡色味噌に好適である。2011年4月に「あきまろ」の名称で品種登録出願を行った。栽培適地は中国四国地域である。
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農業技術研究機構近畿中国四国農業研究センター | 論文
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