豚の肥育前期または肥育後期における高タンパク質・高脂質エコフィードの利用
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概要
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肥育前期または肥育後期への高タンパク質・高脂質エコフィード給与が、豚の発育、肉質等に及ぼす影響を検討した。肥育前期における給与試験は、エコフィードの配合割合から15%区、30%区、0%(対照)区の計3区、肥育後期における給与試験は、エコフィードの配合割合から5%区、10%区、15%区、0%(対照)区の計4区を設けて調査を行った。肥育前期にエコフィードを給与した結果、発育成績・屠体成績は全ての調査項目で3区間に有意な差はみられなかった。肉質はロース芯肉色のL*値で15%区が30%区より低い値を示した(p<0。05)が、その他の調査項目では3区間に有意な差はみられなかった。内層脂肪の融点は、3区間に差はみられず、正常値の範囲内であった。脂肪酸組成は、対照区と比較し30%区でパルミチン酸が低い値を示し、オレイン酸が高い値を示した(p<0。05)。肥育後期にエコフィードを給与した結果、エコフィードの配合割合が高くなるにつれて、1日平均増体量が増加する傾向を示したが有意な差はなく、その他の調査項目及び屠体成績についても4区間に有意な差はみられなかった。肉質は、ロース芯肉色のL*値で5%区、10%区が対照区より高い値を示した(p<0。05)が、その他の調査項目で差はみられなかった。内層脂肪の融点は、各区間に差はないものの全体的に低い値であった。脂肪酸組成は、高タンパク質・高脂質エコフィードの配合割合が高くなるにつれて、リノール酸の値が高くなる傾向がみられ、15%区が対照区及び5%区と比較して有意に高い値を示した(p<0。05)。
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千葉県畜産総合研究センター | 論文
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