冷蔵保存におけるイタボガキ稚貝の耐性
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概要
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イタボガキOstrea denselamellosaは,日本近海から東シナ海に生息するカキで,大正から昭和前半にかけて播磨灘,備讃瀬戸海域で漁獲されていた。その後減少し,近年ではほとんど生息が確認されていない。岡山県水産研究所では,平成16年度から種苗生産や,海域での増殖試験に取り組んできた。増殖には稚貝の供給が必要だが,イタボガキは天然資源が皆無であるため,供給は専ら人工生産貝となる。このため,生産施設から供給先への輸送が必要となるが,輸送条件を検討した例は無い。今回冷蔵輸送を想定したイタボガキ稚貝の耐性試験を行った。殻長1mm程度のイタボガキ稚貝を32時間以内で輸送する際には,乾・湿条件にかかわらず15~25℃が適していること,10℃以下にする際には,湿条件とすることで,生残率を比較的高く保つ事ができることが分かった。
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