植生下における田面水の対流を誘発する要因について
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概要
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植生下と同様な環境を模したモデル水田を用いて植生下の田面水の対流を引き起こす要因を検討した.一日の植生下の対流速度は0.1から0.6mm s-1の範囲で変化し、対流速度の日変化は植生内大気と水面との間の水蒸気圧差の日変化と対応していた.そこで、蒸発による水面からの放熱を抑制し、植生下と同様な水温分布を模したモデル水田における対流速度を測定した.夜間の対流速度は約0.6mm s-1であり、7時から17時の日中における対流速度は約0.2mm s-1と減少した.モデル水田の気温・水温分布から、大気-水面間の温度差は夜間より日中で小さくなり、水面からの放熱と対流速度との間に相関が見られた.この結果から、植生下における日中の田面水の対流は蒸発によって誘発されるものと推定された.
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