「社会的分業」と中小企業の存立をめぐる研究序説
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概要
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特集 : 日本中小企業(工業)研究の到達点 : 下請制, 社会的分業構造, 産業集積, 東アジア化II 社会的分業「分業」および「社会的分業」をめぐる言説と理論的解釈は, 中小企業の存立をめぐる諸議論等に大きな意味を持ってきた。しかし近年はその意味が十分理解されることなく, 「専門化」や「分化」に置きかえられ, あたかも自明のことのように扱われ, ためにかえって, 生産体系・産業システム全般や中小規模企業のありよう, それらをめぐる変動と新たな問題状況が見えなくなっている。本稿は, スミス以来の議論と, 中小企業の存立や大企業との関係, また地域集積の形成といった論点などを回顧し, マルクスやデュルケームらの視点を手がかりに, グローバル競争と急速な技術革新のもとでの社会的分業の未来を見据えた議論の再構築への視点を示すものである。
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