慰めが受け手に与える効果の要因 : 半構造化面接による探索的検討
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概要
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本研究は,認知的評価理論に基づき,慰められた時の感情と関連する認識,並びに,その認識に影響を与える要因を明らかにすることを目的とした。大学生を対象に過去に慰められた体験のインタビューを行い,慰められた時に生じる受け手の認識,それらに影響する要因について探索的検討を行った。その結果,認識の種類は「相手の慰めの意図」,「問題解決ヘの有効性」,「自分の能力への脅威」の3つであった。これらの認識に影響する要因は「相手との親密さ」,「相手の立場」,「出来事の質」,「慰め方」,「出来事の原因帰属」の5つであった。これらの要因が慰められた時の認識を媒介して慰めの受け手の感情に影響を与えるモデルを示した。The factors which effect on recipient of consolation are examined. University students were interviewed aboutexperiences that he/she received consolation by other people. As a result, cognitive evaluations of recipient wereclassified into"intention of consolation sender,""effectiveness of problem solving,"and"threat of one's ability."Factors which effect on these cognitive evaluations were classified into"intimacy with sender,""situation ofsender,""quality of the event,""way of consolation,"and"recipient's attributions of problem."Cognition of recipientof consolation mediate the influence of these factors on recipient's emotion.
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千葉大学教育学部 | 論文
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