摂食障害傾向と潜在的態度 : GNATによる潜在的態度の測定
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概要
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本研究の目的は,Ohtsuki & Kamimura (2004) の測定ツールをGNATに改良し,摂食障害傾向の高い準臨床群の潜在的態度の検討を行うことであった。そのため,Ohtsuki & Kamimura (2004) の基準点を用いて女子大学生を摂食障害傾向高群(準臨床群)と低群に群分けし,実験を実施した。実験に用いられるGNAT課題は3種類用意され,食事に対する潜在的態度を測定するためのFOOD-GNAT,体型や体重に対するBODY-GNAT,自己に対するSELF-GNATであった。さらに,体型や体重に対する顕在的な満足度の測定や信念尺度を実施した。各GNAT課題の反応潜時と誤反応数に対してED傾向×条件の分散分析を行った結果, FOOD-GNATの誤反応数において交互作用が認められ,高群は低群よりも否定的な評価との連合が有意に強いことが確認された。また,同様にSELF-GNATの誤反応数においても否定的な評価との連合が強い傾向にあると確認された。これらの結果から,摂食障害に特有な潜在的態度やGNATパラダイムの測定ツールとしての有効性などが考察された。
- 広島国際大学心理臨床センターの論文
- 2005-03-10
広島国際大学心理臨床センター | 論文
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