タイプA行動者とタイプB行動者における睡眠生活習慣・睡眠健康の比較 : 健康阻害行動の緩和要因としての楽観的認知
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概要
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本研究では,20歳以上の地域住民を対象として,タイプA行動者とタイプB行動者における睡眠生活習慣および睡眠健康を比較,検討した。さらに,楽観的認知傾向の高低がタイプA行動者とタイプB行動者の睡眠健康に与える影響についても検討した。その結果,タイプA行動者は,タイプB行動者よりも睡眠時間の規則性が有意に低く,不規則であることが明らかになった。また,タイプA行動者の方が,熟眠困難, トイレの回数,中途覚醒,早朝覚醒が有意に多く,睡眠の質が低下していることが示唆された。一方,タイプA行動が顕著でも楽観的な認知傾向が高い者は,タイプB行動者と同程度に早朝覚醒や熟眠困難,睡眠問題愁訴も比較的少なかった。以上のことから,タイプA行動パターンは,健康一般に悪影響を与えやすいとされているが,楽観的に物事を捉える認知傾向の高低によって,実際の健康悪化が緩和されていること,また実際の健康阻害が緩和されている可能性も示唆された。
- 広島国際大学心理臨床センターの論文
- 2004-01-30
広島国際大学心理臨床センター | 論文
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