アメリカ人、Shoki (鐘馗) と出会う
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概要
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これは好奇心あふれる若いアメリカ人ジャーナリストが小さな武人像の由来を求め、探し当てるまでの物語である。鐘馗は唐の玄宗皇帝の夢に現れ、鬼たちを追い払い、厄鬼鎮守に任命された。後に日本に伝わり、江戸後期には魔除けの小立像として民家の小屋根に置かれるようになった。そして、日本の経済成長につれて失われていった。それは期せずして日本が高度経済成長、バブル経済へと富を求めて邁進する間に失ってきたものの本質に触れることとなった。救いは、ともすれば埋もれてしまうような巷の伝統文化をささやかながらも伝え、残していこうとする人たちがいることである。こういうところにこそ私たちの精神土壌があるのだろう。交流文化学科の初年度に相応しい内容でもあるので、論集に翻訳の形で掲載させていただくことにした。原著者の経歴と原文及び鐘馗像の写真を付してある。読者の理解を助けることになればと思っている。
- 大手前大学・大手前短期大学の論文