ライプニッツ : 力・表象・生命
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概要
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ライプニッツ(1646-1716)はデカルト(1596-1650)より50 年後にドイツで生まれた。17世紀後半のヨーロッパは、アカデミーや学問のさまざまな分野でデカルト主義が大きく浸透していた。ライプニッツはデカルト哲学に強い関心をもち、若い頃のパリ滞在期には熱心にデカルトの稿を収集した。しかしライプニッツの哲学は、デカルトとは異なる多様な視点を有し、デカルト主義を超える業績をさまざまな領域で示していく。以下、本稿では次の3 つの問題設定から、ライプニッツ哲学の特徴、独自性を、とくにデカルト哲学との対比、ライプニッツのデカルト主義批判を通して明らかにしていく。(1)力学における力の保存の問題について、デカルト、マルブランシュへの批判を通してライプニッツは形而上学や生命論にもつながる「力」の概念を確立する。(2)1695 年以降、『新たな説』から『モナドロジー』にいたるモナド論で、とくに魂と表象について、デカルトとの大きな差異があらわれる。(3)魂と生命について、当時の生物学や医学との関連を探りつつ、ライプニッツの生命論の意味を考察する。 Leibniz(1646-1716) was born in Germany 50 years after Descartes(1596-1650). In the late 17th century of Europe, Descartes' philosophy and science pervaded the academic world and various other elds. Leibniz had a strong interest in Cartesian philosophy in his youth, eager to collect the drafts of Descartes when he stayed in Paris for about three years. In the formation of his philosophy, Leibniz had a variety of di erent perspectives, and exhibited them in various areas, exceeding the Cartesian sciences. From the three problems set out below, we try to clarify the original features of the philosophy of Leibniz, in contrast with Cartesian philosophy.(1)Power conservation in mechanics: Leibniz established the concept of power by criticizing Descartes and Malebranche.(2)Reading "Monadology"(1714) and "New theory"(1695), we study the problem of representation and soul, and thus show the di erence between Descartes and Leibniz.(3)Life and soul: while exploring the relationship between biology and philosophy at the time, we consider the meaning of the life theory of Leibniz.
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