<調査報告>タイ・サムットサーコーン県におけるミャンマー人の適応様式
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概要
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本稿では,1980年代後半以降,タイに増加しつつあるミャンマー人を対象に,かれらのホスト社会における適応様式を明らかにすることを目的とした。そのためミャンマー人の社会属性・居住様式・就業形態・生活様式に着目しながら分析した。対象地域は,タイでも最大規模のミャンマー人の人口を有する,バンコク郊外のサムットサーコーン県マハーチャイ町およびその周辺である。ミャンマー人の集住地区は,市街地周辺部における小規模居住地区,工場地帯における中規模居住地区,そして市街地中心部に位置する大規模居住地区の3 種類に区分して検討を加えた。市街地周辺地区においては,一つのエスニック集団が集住する,引き寄せ型の移住が顕著にみられた。大規模居住地区では様々なエスニック・ビジネスが展開され,多様な属性のミャンマー人が居住しているが,一定数は,タイ社会への順応度合に応じて他地区に移住していることが明らかになった。
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