情報回帰速度モデルに基づく集団遷移モデルの事例的検討
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概要
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本研究では、若島・佐藤・長谷川(2000) が提示した家族療法における情報回帰速度モデルのアイデアをもとに若島・松井(2003) が作成した集団遷移モデルの検討のため、7名の被験者による質問紙調査と面接調査を行った。被験者は身近な集団の問題の改善のため質問紙に答え、実際に介入策を2ヶ月ほど行い、結果は再度の質問紙と面接によって調査された。結果は、集団遷移モデルに基づく重回帰分析では決定係数は高かったものの、予測変数の標準偏回帰係数はモデルとは異なっていた。また周囲への介入策の明示度と被験者が集団の変わりにくさを評定した程度の両方に集団全体の変化への有意な正の相関が見られた。最後に事例検討と質問紙の結果をもとに、集団遷移モデルのパラメータや今後の研究課題についての議論がなされた。
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