"情報回帰速度モデル"の理論的研究
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概要
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本研究では、若島・佐藤・長谷川(2000) による情報回帰速度モデルのシミュレーションを行った。具体的には集団の中のある個人と、その他の集団成員全体との間の行動パターン得点の増減を計算している。ここではある個人が他の集団成員全体の異なった行動パターンを取ることにより、その個人の行動パターン得点は集団成員全体の行動パターン得点に行動パターン変容係数λを乗じた値が減じられると仮定した。同様に集団も行動パターン得点を減らすが、情報回帰速度モデルの提案に従い、減少は遅延される。この計算は社会心理学における少数派/集団影響の研究に類似した状況を扱っているが、よりマクロなダイナミクスを明らかにしようとするものである。最後に心理療法家、特に家族療法家がある個人に課題を課す際に、そこからシステム全体の変容を見込むことができる条件についての提案が示された。
- 立正大学心理学研究所の論文
- 2003-03-20
立正大学心理学研究所 | 論文
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