産卵鶏における血清蛋白質ならびに遊離アミノ酸含量の変動について
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概要
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種々の飼料条件が産卵鶏の血清蛋白質のパターンならびに遊離アミノ酸含量におよぼす影響を調査する目的で本実験を行った。供試鶏としては白レグ産卵鶏を用い,これの絶食時ならびに慣用配合飼料,半精製飼料(蛋白質源として卵白粉を用い蛋白質含量を10%および20%の2種類に調整した)給与時における血清蛋白質パターンを濃度勾配法による液体クロマトグラフィーおよび電気泳動法により,また遊離アミノ酸は二次元ペーパークロマトグラフィーによりそれぞれ調査した。その結果は以下のごとくである。1.血清蛋白質は液体クロマトグラフィーにより13のフラクション(AからNまで)に分割され,そのパターンは飼料条件や産卵状況によりかなり異なった。すなわち絶食により,フラクションAが著しく減少したが,産卵中にも同様な傾向が伺われた。フラクションは血清アルブミンが主体と考えられるが,条件による変動は少なかった。フラクションDは産卵中の血清において多くみられることから産卵に関係する蛋白質と考えられた。フラクションFは逆に産卵中において多く消失した。2.絶食によりA/G比(アルブミンとグロブリンの比率)はかなり増加した。これはγグロブリンの減少によるものと考えられる。なお半精製飼料(20%蛋白質レベル)給与時においてはアルブミンの減少がみられた。3.48時間の絶食によりロイシン(イソロイシン),シスチン,セリン,およびヒスチヂンがやや増加したが,グルタミン酸とグリシンは逆に幾分減少した。
- 信州大学農学部の論文
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