林分枝下高曲線の解析
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概要
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林分枝下高曲線の解析を,ミクロ的森林風致視点から行った。林分枝下高曲線は,一林分内の各林木の枝下高が林縁からの距離の函数として表されたものとして理解され,それは (x-a)(y-b)=(1) x:林縁からの距離(負数)(m) y:各林木の枝下高(m) a, b, :定数 という直角双曲線式で示される。南信地方の平地に生息している天然生アカマツ林の場合では,これらの各定数は林分安定枝下高(hm)の函数として a=0.14h-0.61(9) b=1.04h-0.30(10) log =0.12362h-0.20526(11) として推定された。また林分枝下高曲線の生長についても林分平均樹高から推定された。林木の枝下高において林縁部と林内部とでの差異のあり方は,林齢により異なり,高齢時には林縁部とみなされる部分は広いがその差異は少なく,若齢時には林縁部の幅は狭いがその差異がより顕著に認められた。枝下高の林縁部と林内部とでの差異は,森林のミクロ的風至に大いに関係しており,道路沿いの森林などにおいてミクロ的風致計画をたてる場合などには,これらのことが考慮される必要があろう。
- 信州大学農学部の論文
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