関節固定後早期における前十字靱帯破断強度の検討
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概要
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本研究の目的は,関節固定後早期における前十字靱帯の引張強度とコラーゲン線維の配列変化の関連について検討することである。実験対象には8週齢のWistar系ラット31匹を用い,それらを膝関節の固定期間により4週間までの1週間毎に4グループに分けた。各固定期間終了後に大腿骨-前十字靱帯-脛骨複合体の形態とした標本を引張試験に供した。また,前十字靱帯を組織固定し走査電子顕微鏡を使用して,コラーゲン線維の配列状態を観察した。その結果,関節固定後1週目という早期から可動域が制限され,前十字靱帯の破断強度が低下している傾向が認められた。コラーゲン線維の配列状態は,固定側は対照側と比較して乱れている様子が確認された。ただし,今回の研究では実験上の技術的な問題のために,標本数が確保できず,傾向を述べるにとどまった。今後の課題は,適切な対策を施して除外標本を減少させることである。The purpose of this study was to investigate the tensile strength of the anterior cruciate ligament and the relation of arrangement change of collagen fibers in the early stage after joint immobilization. We used 31 Wistar rats aged eightweeks for the experiment. We divided the rats into four groups according to the immobilization period. We conducted a tensile test on the specimens made into the form of a femur-anterior cruciate ligament-tibia complex at the end of each immobilization period. Moreover we observed the arrangement state of collagen fibers using a scanning electron microscope. A tendency of range of motion limitation was observed one week after joint immobilization. A tendency for the rupture strength of the anterior cruciate ligament to fall was observed. A clear difference in the arrangement state of collagen fibers was observed. However, although from a technical point of view, we could not secure a sufficient number for statistical analysis, the research nevertheless describes a tendency. In future research, technical aspects of the experimentation process need to be improved and, in particular, the number of excluded specimens needs to be reduced.報告Reports
- 県立広島大学の論文
著者
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田坂 厚志
県立広島大学大学院 総合学術研究科保健福祉学専攻
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小野 武也
県立広島大学 保健福祉学部理学療法学科
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大田尾 浩
姫路獨協大学 医療保健学部
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大塚 彰
広島県立保健福祉大学理学療法学科
-
沖 貞明
広島県立保健福祉大学理学療法学科
-
大田尾 浩
姫路獨協大学 医療保健学部理学療法学科
-
梅井 凡子
県立広島大学 保健福祉学部理学療法学科
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大塚 彰
県立広島大学 保健福祉学部理学療法学科
-
沖 貞明
興生総合病院 リハビリテーション科
-
小野 武也
広島県立保健福祉大学保健福祉学部理学療法学科
-
小野 武也
広島県立保健福祉大学理学療法学科
-
小野 武也
東北大学大学院運動機能再建学
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Ono Takeya
Department Of Physical Therapy Faculty Of Health Sciences Prefectural University Of Hiroshima
-
Ono Takeya
山形県立保健医療大学
-
大田尾 浩
河畔病院リハビリテーション科
-
Otsuka Akira
Department Of Physical Therapy Faculty Of Health Sciences Prefectural University Of Hiroshima
-
Oki Sadaaki
Department Of Physical Therapy Faculty Of Health Sciences Prefectural University Of Hiroshima
-
Otao Hiroshi
Department Of Physical Therapy Faculty Of Health And Welfare Prefectural University Of Hiroshima
-
大塚 彰
Department Of Physical Therapy Prefectural University Of Hiroshima
-
小野 武也
県立広島大学大学院 総合学術研究科
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