事前のオリエンテーション内容がストレッチ時の不安感や疼痛に与える影響
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概要
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本研究では,ストレッチ前のオリエンテーション内容がストレッチ中の不安感や疼痛に与える影響について検討した.対象は健常成人25名(男性19名,女性6名,年齢21.3±4.0歳)である.実験手法はクロスオーバーデザインを採用した.対象は無作為に次の2群に分類した.1回目に具体的情報を含まないオリエンテーション,2回目に具体的情報を含めたオリエンテーションを行うA群(13 名)と,1回目に具体的情報を含めたオリエンテーション,2回目に具体的情報を含まないオリエンテーションを行うB群(12名)である.ストレッチ終了後,不安感,痛みの程度をVisual analog scaleを用いて評価した.1回目のストレッチで具体的情報を含まないオリエンテーションを行ったA群に比較し,具体的情報を含めたオリエンテーションを行ったB群において不安感は有意に低値を示した.痛みについては群間で差を認めなかった.ストレッチング1-2回目間における不安感の変化を見た場合,2回目に具体的情報を含めたオリエンテーションを行ったA群において不安感は有意に減少した.一方,B群では有意な変化は認めなかった.本研究結果から,具体的情報を含むオリエンテーションは,ストレッチ時の不安感を低減する上で有効なものと考えられた.
- 高知リハビリテーション学院の論文
- 2008-03-31
高知リハビリテーション学院 | 論文
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