高校から大学への移行に関する円滑な適応を目指して - 保健看護学科1年生が認知するストレス内容とコーピング -
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概要
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【目的】本学の保健看護学科1年生が認識するストレス内容とコーピング方法を明らかにし、1年生における学生への関わり方を検討し、初年次教育の今後の教授内容の見直しをすることを目的とした。【研究方法】対象は、平成24年度保健看護学科に入学した1年生117名。初年次教育プログラムにおいてストレス概念及びストレス・コーピングに関する学習後に提出されたレポートから、ストレス内容とコーピング方法について書かれている記述部分を抽出した。ストレスは抽出されたデータを内容の類似性で分類しカテゴリ化を行った。コーピングは、尾関の問題焦点型、情動焦点型、回避・逃避型の3つの分類とコーピングの組み合わせ別に分類し検討を行った。【結果・考察】レポートの内容を分析した結果、学生の認知するストレスは、【学業への不安】、【人間関係の拡大】、【未熟な自己調整】、【生活環境の変化】の4つのカテゴリに分類された。コーピングでは157のコーピング内容が抽出され、問題焦点型26%、情動焦点型66%、回避・逃避型8%であった。コーピング内容を単独および複数の組み合わせで分類した結果、問題焦点型のみ13%、情動焦点型のみ32%、回避・逃避型のみ13%、問題焦点型と情動焦点型の組み合わせ36%、問題焦点型と回避・逃避型は1%、情動焦点型と回避・逃避型は3%、問題焦点型と情動焦点型と回避・逃避型は2%であった。保健看護学科1年生が認知するストレス内容は一般大学生と同様に、大学という新しい環境での学習面や人間関係に関する適応、時間管理、自己決定といった自立の獲得に関するものであった。コーピングでは問題解決型が少なく、複数のコーピングを用いている者が少ない事が課題であることが明らかになった。
- 中部大学生命健康科学研究所の論文
- 2013-03-00
中部大学生命健康科学研究所 | 論文
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